JINS EYEWEAR DESIGN CONTEST 2008
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トークセッション

MCとのやり取りの後、参加した学生から途切れることなく質問が繰り返された鄭さんのトークセッション。 その内容を一部抜粋してご紹介します。


鄭さんがモノ作りをする時に大切にしていることは何でしょうか?

鄭:存在意義的を考えて作っているのと、できたものに関しては品があるものかどうかということで判断していますね。

上品かどうかということが大切なんですね。

鄭:そうですね。中に稟とした感じがあるというか、それが存在意義みたいなものに繋がっていますね。


ヒット商品を生み出すコツはありますか?

鄭:コツというものはないんですけど、最初に言った存在する意義みたいなものがきちっとモノに入っていると、人っていうのは一緒にそれを感じとってくれる。なかなかできたものだけで、全てを語るっていうのはー例えばデザインで言えば、自分が作りたいものだけを作る仕事ではないので。だからそのモノが作られる意義みたいなものをきちっと考えて、それが伝わると、評価していただけて、結果的に商品だったらお買い上げいただけることに繋がると思います。


デザインのアイデアはどういった時に思いつくのでしょうか?

鄭:基本的にはアイデアを即答できるように隠れてトレーニングしてます。たぶんプロのアスリートとかもそうだと思うんですよね。日常の中で24時間、365日、見るもの全てを吸収するようにはしてます。

トレーニングとは具体的にはどのようなことをされているんですか?

鄭:自分の中ではスクラップブックみたいなものを作って、自分が気になったことを自分で再確認する。何が好きなのかとか、意外に正確に把握しきれなくなることが多いので、それを自分なりにしています。それをみて、それを真似しないようにするとか、っていう使い方をしています。


常にアンテナをはっていて、その情報をインプットしているということなんですかね?

鄭:まあインプットして、捨てますけどね。真似しないということがそういうことなんですけどね。ずっと溜めていくと自家中毒を起こしちゃうんで、捨てていきます。

学生さんたちにもぜひやっていただきたい方法ですね。

鄭:そうですね。あと何年もやっていると秘伝のタレみたいになるので、今のうちからやるのはいいんじゃないですかね。


 --以下、学生さんからの質問-- 

鄭さんにとってデザインはどういう存在ですか?

鄭:形のデザインにみなさんは注目すると思うんですけど、僕は二つあると思うんです。広い意味のデザインは意義を作ることで、結果的にその狭い意味では形を作ることだと思っています。

建築デザインと家電デザインはどちらが好きですか?

鄭:どちらが好きっていうのはないですけど、ものすごく僕は飽きっぽいんですよ。こっちのこともあっちのことも両方考えるタイプなので。で、建築ってできるまでに2年とか3年とか平気でかかるんですよ。そうなると飽きちゃう自分がいるんですよね。


常にフレッシュな感じで考えたり、時間軸と空間の把握の仕方みたいなのをデザインしている結果が、家電から超高層建築まで作るキッカケになっと思います。学生の頃から「何で建築の人って建物しか造らないんだろう」って素朴な疑問だったんですね。建築家だからって建物しか接してないなんてありえないじゃないですか。日常生活の中には家電もプロダクトも、あらゆるものがある訳ですから。だから全部やろうと、そのためにはセンスだな、っと。センスがあればできるな、と思い込んだのが大学の時かな。それをやってるだけなんですね。だから、「よくマルチですね」って言われるんですけど、そんなことなくって意外と不器用で…。ひとつのことを考えて行くと、なんとなくその関連性みたいなものが出てくる。「家電のデザインってどうやってやるんですか」って聞かれるんですけど、意外と俯瞰して見ているんです。プロダクトデザイナーって(両手の平に顔を近づけながら)こうやっての見ている。 僕の場合は佇まいを見ちゃうんで、プロダクトの方たちが考えないような発想に出会えているのかもしれない。常にビギナーズラックという感じですね。寛容な目をモノを作る上で持っていますけどね。そうじゃないと新鮮味がなくなって、なんとなく手癖になっちゃうと思うんですよね。


学生でデザインをしていた時と社会に出たからデザインをする時の違いはありますか?

鄭:卒業の時のテーマを今、インテンショナリーズでやってたりするんですよ。意外と学生の時に考えていたことを今やっている気がするんですね。学生時代、よく教授にね、「この作品は、学生だから、まあ夢があっていいんじゃないか」みたいなことを言う人がいたりしたんですけど、そう言うのを聞くと「アホか」と思ったんですね、やっぱり。「学生だからとかそういうのってないでしょ」みたいな。なんでそういうのを言うのかなって思ってたんです。
だから大人になって、その時から言ってたことを、やらないとカッコつかないかなっていう感じです。世の中に出て、人のせいとか、会社がああだとか、上司がああだとか、そういう言い訳をしないって決めて考えて行動すると意外とものになると思います。もちろん大変ですけどね。そういう意味でも今回のコンテストは、商品化されることで世の中と接点ができるし、検証する機会です。商品化されなかった方もじゃあどうしたらいいのかと考えるいい機会だと思いますね。なかなかないですからね。そう言う意味では羨ましいなと思います。